有機フッ素化合物の「PFAS」のうち、「PFOS」と「PFOA」の2つの物質は、有害性が指摘され、国内でも製造や輸入が禁止されていますが、柏市では、市内の藤ケ谷地区で水路や井戸水から国の値を上回る濃度が相次いで検出されています。
柏市は住民の要望などを受けて、ことし8月から地区のほぼ全域を対象に井戸水の水質調査を進めていて、これまでに結果が判明した170本の井戸のうち54本で国の値を上回り、最大で400倍に上ったということです。
国の値を上回った54本の井戸のうち48本では、ふだん住民が飲み水をくみ上げているということです。
柏市によりますと、これまでに体調の異変に関する情報は寄せられておらず、地域の住民に井戸水を飲まないよう呼びかけています。
また、市はすでに地区のほぼ全域で井戸水の採取を終えていて、分析を進めるとともに、周辺にある海上自衛隊下総航空基地など複数の施設で原因究明のための調査を進めています。